048-649-4631 受付時間 平日9:00〜20:00/土曜日9:00〜17:00

tel. 048-649-4631

受付時間 平日9:00〜20:00/土曜日9:00〜17:00

メール相談 受給判定 LINE相談
樹木剪定中の転落事故で会社の責任が認められた裁判例
初回相談料0円
お気軽にお問合わせください
048-649-4631
受付時間 平日9:00〜20:00/
土曜日9:00〜17:00
みんたん
みんたん
2026-07-25
こちらの事務所に2回お世話になりました 一度目は精神の病をかかえた娘の自己破産について 2回目は母の交通事故の賠償請求について こちらの状況を理解してくださる配慮のある弁護士さんに本当にお世話になりました 大変な問題を精神的負担も軽くしていただき乗り越えることができました 本当に感謝しています
google ok
google ok
2026-07-20
星4.5とします。 離婚及び婚姻費用、養育費、不倫などについて、女性の為にテクニック、個人的感想を参考にと書きます。大宮駅前から少し歩いた大きなビルの13階にあります。事務な受付担当はとても良いです。自分の担当をしてもらった弁護士さんは、平栗弁護士です。LINEのレスポンスは良いですが、沢山掛け持ちしているのでLINEの返信の言葉が冷たいです。しかし、調停になると人が変わった様に別人になります。あまり機嫌悪そうなら、ヤオコーの安いかりん糖か、栄養ドリンク1本あげれば優しくなります!!そして、夫の不倫、不定行為については、証拠のハードルが高いのできちんと用意もしくは、YouTubeで「ダンベルHERO」を見るとわかりやすいです。感情論は有効ではなく完全なる証拠一択と、弁護士の力量によると思います。ですので文章で端的に経緯をまとめ持参していくと有効かつ便利です。チャットGPやGemini使って文字起こしを私は勧めます。埼玉県民であれば、アデ○ーレさんより完全にいいです。支払った金額に対して今回の結果は私にとって完全なるWinです。ただ、証拠、何を争いたいかを明確にし、自分でも勉強する必要はあります。弁護士に丸投げはできないです。26年4月からの法改正で本当に良かったです。子供の為にハードルが高いと断念せず、精神、不貞、金銭、仕事の為に泣き寝入り、子供の親権だけなど思わず、一度相談をするべきです。人生は一度きりです。丁か半かの勝負にでてもいいと思います。あとは平栗弁護士に丸投げでよいです(笑) 他の弁護士事務所もいくつか当たりましたが、コネがない方は探すテクニックが必要なので、事務所のアンケートではなくここに書かせて頂きました。皆様の参考になれば幸いです。よければGood ボタンを押して上にあげてもらって、沢山の女性に見てもらいたいです。宜しくお願い致します。
ri
ri
2026-07-11
交通事故の件で遠藤さんにお世話になりました。丁寧かつ迅速に対応していただき、安心してお任せできました。LINEで気軽に連絡が取れるのも便利でした。ありがとうございました。
cheeboo
cheeboo
2026-07-11
この度は、夫の労災で会社側との示談交渉で申先生、遠藤先生に大変お世話になりました。 夫は高所から転落したため脳の損傷が激しく、理解力が低下している事から、会社側は 成年後見人を立てる様要求してきましたが、私はこの制度がどうも納得出来ずご相談しました。 お二人の先生はわざわざ自宅に出向いて下さり、夫の状態を確認し「成年後見人を立てる必要はない」と判断して下さり、渋る会社側とも粘り強く交渉して下さり、損害賠償金も会社側の提示よりも大幅に上乗せしていただきました。 申先生、遠藤先生には本当に感謝しております。 労災でお困りの方にはぜひ グリーンリーフ法律事務所をお勧めします。
Iトシ
Iトシ
2026-07-09
追突事故を起こされたのですが…保険で弁護士特約に入っているのにもかかわらず自分で対応していました…痛みが消えていないのに通院を相手保険会社に切られてしまった為…自分の入っている保険会社に相談した所こちらのグリーンリーフ法律事務所を紹介して頂いて、申先生に話を聞いて貰いました。 弁護士の先生に相談するって何と言うか敷居が高いと言うか…ためらいみたいな気持ちが有りましたが…何で最初からお願いしなかったのかと後悔する程普通に相談にのって頂けました。 こちらの申先生のお陰で慰謝料も個人対応では出ないであろう金額を出して貰え、病院にも心配せず通院出来る様になり今はまだ療養中ですが大分良くなってきています。 交通事故で弁護士特約に入っているのであれば迷わず初めから弁護士の先生にお願いした方が良いですよ。 何もないのが1番ですが…何かあったらこちらで相談させて頂けたらと思います。
金子秀樹
金子秀樹
2026-07-07
この度は、事故の件で遠藤先生に大変お世話になりました。 LINEのやり取りでしたが親切で説明も分かりやすく、対応が早く良かったです。 時間はかかりましたが後遺障害の異議申立てという、難しい案件でしたが無事に認定が取れて、いい結果で終わること出来ました。 遠藤先生が対応して頂いたおかげです。 本当にありがとうございました。
こあこあチャンネル
こあこあチャンネル
2026-06-10
この度は事故の内容で申 景秀弁護士に担当になっていただきました。 説明も分かりやすく親切かつ親身に応対してもらえて本当に良かったと感謝しております。 この度は本当にありがとうございました。
コヒタロウ
コヒタロウ
2026-06-09
昨年1月に3台が絡む交通事故を起こしてしまいました。ドライブレコーダーを前後に装着していましたが、何故か作動しておらず、警察に状況の説明をしてその場は解散しました。幸いにも相手方の2名と私の3名全員が怪我をする事もなく、物損事故になりました。後日、保険会社の担当の方から、『3者の言い分がくい違っているので弁護士特約を使った方が良い』との助言があったため、グリーンリーフ法律事務所の平栗先生に相談させて頂く事になりました。平栗先生は小さな交通事故にも関わらず丁寧な対応をしてくださり、事故から1年半経過して見事に満額回収をしてくださいました。この度は誠にありがとうございました。
ごゆでたま
ごゆでたま
2026-05-28
遠藤さんには大変よくして頂きました。 無理なご要望をしたにも関わらず丁寧にそして物事をはっきりと言ってくださったこと感謝しております。 また機会があれば利用したいと思います。
久美
久美
2026-05-25
遠藤先生には、大変お世話になりました。 難しい案件にも関わらず最後まで丁寧に対応していただきました。 不安な中でも親身に話を聞いてくださり、連絡や説明も分かりやすく、安心してお願いすることができました。 依頼者の気持ちに寄り添いながら、尽力してくださった姿勢に感謝しています。ありがとうございました。 また、ご相談する機会がありましたら、是非遠藤先生にお願いしたいと思います。 Green leaf law firm showed a deep understanding of my personal situation and demonstrated, empathy with great care and kindness throughout the legal process. Thank you from the bottom of my heart.

基礎知識

事務所について

事務所概要・アクセス

弁護士法人グリーンリーフ法律事務所 〒330-0854
埼玉県さいたま市大宮区桜木町1丁目11番地20大宮JPビルディング14階
048-649-4631 受付時間 平日9:00〜20:00/土曜日9:00〜17:00

※本記事は、さいたま市大宮区にある、埼玉県内でトップクラスの弁護士法人グリーンリーフ法律事務所の交通事故集中チームの弁護士が執筆しています。

高所での作業中に労働者が転落し、重大な後遺障害を負った場合、会社はどこまで責任を負うのでしょうか。会社側からは、「安全帯は渡していた」「安全帯を使うように指導していた」「作業員も危険を分かっていた」といった反論が出されることがあります。しかし、労災事故の損害賠償では、それだけで会社の責任が否定されるとは限りません。

今回取り上げるのは、東京地方裁判所平成28年9月12日判決(平成26年(ワ)第34252号、労働災害損害賠償請求事件)です。植物管理工事に従事していた労働者が、欅の木の剪定作業中に転落し、頸髄損傷による完全四肢麻痺という極めて重い後遺障害を負った事案です。裁判所は、直接雇用していた会社とその代表者の責任を認める一方で、元請会社と一次下請会社の責任は否定しました。

この判例のポイントは、「安全帯を使いなさい」と一般的に言っていたかどうかではなく、実際の作業場面で労働者が安全を確保できるだけの具体的な指導がされていたかどうかにあります。特に、経験の浅い作業員に対して、木の上で安全帯を外して移動せざるを得ない場面の危険をどのように教えていたかが、責任判断の中心になりました。

弁護士 申景秀


1 どのような事故だったのか

本件は、団地敷地内の樹木を剪定する植物管理工事で発生した事故です。発注者から元請会社へ、元請会社から一次下請会社へ、さらに一次下請会社から二次下請会社へと工事が流れており、被災した原告は二次下請会社の従業員でした。

事故当日、原告は、二次下請会社の代表者である作業責任者とともに、欅の木に登って剪定作業をしていました。本件樹木は高さ約13メートル、幹周約1.2メートル、枝張り約6メートルの欅でした。剪定方法としては、樹木本来の形を残しつつ、枝の生育を促す「基本剪定」が指定されていました。

原告は、平成24年12月頃から被告会社で働き始めたばかりで、剪定作業の経験は浅い状態でした。現場では、代表者が枝先の剪定を行い、原告は幹から出ている小枝の処理などを行っていました。事故直前、代表者は原告に対し、木に引っ掛かっている枝を落としてから下りるように指示しました。その後、原告は高さ約4メートル付近から転落し、頸髄損傷を負いました。

事故後、原告には完全四肢麻痺が残り、労災保険上も後遺障害等級第1級第3号に該当すると認定されました。食事、排泄、入浴、移動など、日常生活のほぼ全般に介助を要する状態となった重篤な事案です。

2 争点の中心は「安全帯を使わせていたか」ではなかった

高所作業の転落事故というと、まず問題になりやすいのは、安全帯の有無です。本件でも、労働安全衛生規則518条、519条、520条、521条が問題となりました。これらの規定は、高さ2メートル以上の場所で作業を行う場合に、作業床の設置、作業床を設けることが困難な場合の防網や安全帯の使用、安全帯の取付設備などを定めています。

原告側は、会社には、作業床を設置する義務、作業床の設置が困難な場合には安全帯等を安全に取り付ける設備を設ける義務、そのような設備がない場合には高所作業を禁止する義務があったと主張しました。

これに対し、会社側は、樹木剪定のような作業では足場や安全ネットの設置は現実的でなく、安全帯の使用が問題になるところ、原告には安全帯を使用するよう指示しており、ヘルメットと安全帯の着用も確認していたと反論しました。

裁判所は、ここでかなり実務的な判断をしています。すなわち、本件では、高所作業車の導入や仮設足場の設置までは義務とはいえないと判断しました。理由は、本件樹木の形状、樹木が生えている場所、基本剪定という作業内容からすると、高所作業車や足場を用いても、結局は作業員が木に登り移って内側の枝を剪定する必要があったからです。

また、二丁掛けの安全帯を使用していれば、常にどちらか一方のロープを掛けた状態で移動できるため、転落事故を防げた可能性はあります。しかし、裁判所は、本件事故当時の造園業界において、樹木剪定作業で二丁掛け安全帯を常態的に使用する慣習があったとは認めませんでした。そのため、「二丁掛け安全帯を使わせなかったこと」自体を直接の義務違反とはしていません。

3 会社の責任が認められた本当の理由

この判例で最も重要なのは、裁判所が、安全配慮義務違反の中身をかなり具体的に捉えた点です。裁判所は、会社が労働者に対して負う安全配慮義務について、労働者の職種、労務内容、作業場所など、具体的な状況によって内容が決まるとしています。

本件では、一丁掛け安全帯を使う場合、安全帯を掛け替えるときや作業場所を移動するときに、安全帯を一時的に外す場面が生じます。その際、造園業界では「三点支持」または「三点確保」という方法で安全を確保するのが一般的でした。これは、両足で幹を抱え込むようにし、片方の腕で幹や枝をつかみ、もう一方の手で安全帯を掛け替えるという方法です。

裁判所は、原告が剪定作業の経験が浅く、代表者の作業を見て覚える立場にあったことを重視しました。代表者は、木に登って作業するときには安全帯を使うよう明示的に教えていました。しかし、代表者自身も、木の上で移動するときには安全帯を外し、両手両足を使って移動していました。そして、原告はその作業方法を見て、同じように作業していました。

問題は、代表者が、原告に対して、安全帯を外して移動する場面でどのように体を固定するのか、三点支持をどのように行うのかを具体的に指導していなかったことです。裁判所は、経験の浅い原告に対し、三点支持の方法など、作業場所を移動する際の安全確保方法を具体的に指導しないまま高所作業を行わせた点に、安全配慮義務違反があると判断しました。

つまり、本件で会社側が負けた理由は、「安全帯を一切使わせていなかったから」ではありません。むしろ、安全帯の使用自体は指示されていました。それでも、現場の実態として、安全帯を外す場面がある以上、その危険な場面でどう安全を確保するかまで具体的に教えていなければ不十分だとされたのです。

4 「作業員も安全帯を使うべきと分かっていた」は通らなかった

本件では、過失相殺も大きな争点でした。会社側は、原告自身が安全帯を外していた以上、原告にも重大な過失があると主張しました。一般の感覚からすると、「高所で安全帯を外したなら、作業員にも過失があるのではないか」と見えるかもしれません。

しかし、裁判所は過失相殺を認めませんでした。ここは非常に重要です。

確かに、原告は、新規入場者安全衛生教育の書面に署名しており、その書面には高所作業では命綱を使用する旨の記載がありました。また、KYK日報にも「高所での作業時は安全帯の使用を徹底すること」「安全帯を使用して作業を行います」といった記載があり、原告も署名していました。裁判所も、原告が高所作業では安全帯を使うべきことを認識していたこと自体は認めています。

それにもかかわらず、過失相殺は否定されました。理由は、原告が経験の浅い作業員であり、実際の作業では、代表者自身が移動時に安全帯を外していたからです。代表者は、どの程度の高さから安全帯を使うべきかを明示的に指導しておらず、安全帯を使用できない場面でどのように安全を確保すべきかについても具体的に教えていませんでした。

裁判所は、経験の浅い労働者は、実地の作業を通じて、どの場面で安全帯を使うべきか、安全帯を使えない場面ではどうするべきかの指導を受けなければ安全を確保できなかったと評価しました。したがって、本件事故は、代表者による具体的な安全指導不足によって発生したものであり、原告に過失は認められないと判断したのです。

この判断は、労災事故の実務上、かなり大きな意味を持ちます。会社が安全書類に署名をさせたり、KYKを行ったりしていても、それだけで労働者側の過失が認められるわけではありません。特に、労働者が新人・未経験者・経験の浅い者である場合には、形式的な安全教育ではなく、具体的な危険場面に即した指導が必要になります。

5 元請・一次下請の責任はなぜ否定されたのか

本件では、直接雇用主である二次下請会社とその代表者の責任は認められましたが、元請会社と一次下請会社の責任は否定されました。この点も、労災損害賠償事件では実務上重要です。

裁判所は、元請や上位下請が、下請労働者に対して常に安全配慮義務を負うわけではないと整理しています。元請・上位下請が下請労働者に安全配慮義務を負うためには、単なる請負関係を超えて、特別な社会的接触の関係が必要とされます。具体的には、元請が管理する設備や工具を労働者が使っていたか、労働者が事実上元請の指揮監督を受けて稼働していたか、作業内容が元請従業員の作業内容と類似しているかなどが判断要素になります。

本件では、元請会社は、安全衛生の手引を作成し、安全指示書を出し、安全点検票を受け取り、現場巡回もしていました。一次下請会社も、KYK日報、安全パトロール、朝礼参加などを行っていました。しかし、裁判所は、これらは一般的な安全管理にとどまると評価しました。

元請や一次下請は、原告に対して作業に必要な道具を提供しておらず、具体的な剪定方法や作業場所の移動方法を直接指示していたわけでもありません。現場に常駐していたわけでもなく、作業工程を具体的に決めていたのも、直接雇用主側の代表者でした。そのため、原告が元請や一次下請の事実上の指揮監督を受けて稼働していたとはいえないと判断されました。

この点からすると、元請責任を追及する場合には、単に「元請が安全パトロールをしていた」「安全指示書を出していた」というだけでは足りません。元請が具体的な作業方法を指示していたのか、作業員に直接指揮命令していたのか、設備・工具を提供していたのか、作業現場を実質的に支配していたのかを、証拠で詰める必要があります。

6 この判例から学ぶべきこと

この判例から会社側が学ぶべきことは明確です。高所作業では、「安全帯を着けろ」と言うだけでは足りません。現場で実際に起こる危険場面を想定し、作業員がその場面でどう動けばよいのかを具体的に指導する必要があります。

特に本件のような樹木剪定作業では、作業床のある建設現場とは異なり、木の枝や幹を足場にしながら移動する特殊性があります。一丁掛け安全帯を使う場合、常に安全帯を掛けたまま移動できるわけではありません。安全帯を外す瞬間、掛け替える瞬間、枝に引っ掛かった切断枝を落とす瞬間に、転落リスクが高まります。

そのため、会社は、作業開始前に、少なくとも次の点を明確にしておくべきです。どの高さから安全帯を使用するのか、安全帯をどの枝・幹に掛けるのか、掛け替え時にはどのように身体を支えるのか、安全帯を外して移動してよい場面があるのか、危険な枝や不安定な足場を発見した場合に作業を中止する基準は何か。

また、新人や経験の浅い作業員には、「見て覚えろ」では足りません。ベテラン作業員にとって当然の動作でも、未経験者には危険性が分からないことがあります。安全帯の装着方法だけでなく、掛け替え方法、三点支持の姿勢、足場となる枝の見極め、鋸や剪定鋏を持った状態での姿勢保持などを、実際に確認しながら教える必要があります。

安全教育の書面を作ること、KYK日報に署名させること、安全パトロールを行うことは重要です。しかし、それらはあくまで出発点です。事故が起きたときに裁判所が見るのは、形式的な書類があるかどうかだけではなく、事故が起きた具体的な作業場面で、労働者が安全に行動できるだけの実質的な指導がされていたかどうかです。

7 被災労働者側から見た実務上のポイント

被災労働者側から見ると、この判例は、会社の安全配慮義務違反を主張する際の整理に役立ちます。会社側は、事故後、「安全帯は渡していた」「安全教育はした」「本人が安全帯を外した」と主張することが少なくありません。しかし、それに対しては、事故が起きた具体的な作業場面に踏み込んで反論する必要があります。

たとえば、本件のように、そもそも安全帯を掛けたまま移動することが難しい作業だったのか、安全帯を外すことが現場で黙認されていたのか、上司や責任者自身がどのように作業していたのか、三点支持などの具体的な安全方法を教えられていたのか、危険な作業を断れる雰囲気があったのか、といった点が重要になります。

また、労災事故では、労災保険の給付を受けたとしても、それだけで全損害が回復されるわけではありません。労災保険には慰謝料がありませんし、重度後遺障害の場合には、将来介護費、住宅改修費、福祉用具、車両改造費など、多額の損害が発生します。本件でも、一時金として約8978万円、将来介護費として月額25万7000円ないし48万円の定期金賠償が認められています。もっとも、本記事では損害論の詳細には立ち入りません。重要なのは、労災保険だけで終わらせず、安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求を検討すべき場合があるという点です。

まとめ

東京地裁平成28年9月12日判決は、樹木剪定中の転落事故について、直接雇用主と代表者の責任を認めた重要な裁判例です。

この判例が示しているのは、労災事故における安全配慮義務は、抽象的な安全指示では足りないということです。安全帯を渡す、安全帯を使うように言う、KYK日報に署名させる。これらはもちろん大切ですが、それだけでは、現場で労働者の命と身体を守るには不十分な場合があります。

特に、経験の浅い作業員に危険な高所作業をさせる場合には、作業中だけでなく、移動時、掛け替え時、安全帯を外さざるを得ない場面での具体的な安全確保方法まで指導する必要があります。本件では、その指導が不十分であったことが、会社側の責任を基礎づけました。

一方で、元請や一次下請の責任については、一般的な安全管理だけでは足りず、下請労働者に対する具体的な指揮監督や設備・工具の提供など、特別な社会的接触の関係を基礎づける事情が必要とされています。ここは、労災損害賠償事件で責任主体を検討する際の重要な分岐点です。

高所作業中の転落事故は、死亡や重度後遺障害につながりやすい重大事故です。事故後は、労災申請だけでなく、事故態様、安全教育の内容、作業指示の実態、元請・下請関係、損害賠償請求の可能性を早期に整理することが重要です。

出典

東京地方裁判所平成28年9月12日判決・平成26年(ワ)第34252号・労働災害損害賠償請求事件(判例時報2436号45頁、労働判例1206号65頁、LLI/DB判例秘書 L07132028)

労災関連のご質問・ご相談

グリーンリーフ法律事務所は、設立以来30年以上の実績があり、17名の弁護士が所属する、埼玉県ではトップクラスの法律事務所です。 また、各分野について専門チームを設けており、ご依頼を受けた場合は、専門チームの弁護士が担当します。まずは、一度お気軽にご相談ください。

当事務所の強み>>>


LINEでの相談はこちら

簡易診断はこちら

無料電話相談はこちら(スマホの方のみ)