紛争の内容
ご相談者は、クリーニング店で勤務されていた労働者の方です 。
店舗にてお一人で業務を行う「ワンオペ」での勤務中、衣類を整理する作業において事故は発生しました。
当時、本来であれば下段に掛けるべき重いコート類が、なぜか上段のレーンに束になって掛けられていました。ご相談者は衣類を古い順に整理するため、普段から使用している「取り棒」を用いて、そのコートの束を移動させようとしました。しかし、衣類が密集しており片手で作業せざるを得ない狭い状況のなか、束になったコートの重さに耐えきれず手首が不自然に捻られ、激しい痛みとともに負傷してしまったのです 。
この事故により、ご相談者は手首の軟骨損傷などを負いました。グリーンリーフ法律事務所におけるサポートを受けながら障害補償給付の申請を行い、労働基準監督署から後遺障害14級9号の認定を受けました。
続いて、会社に対する責任追及を決めました。重量物を高所に不適切に保管するという危険な環境を放置し、狭いスペースで無理な姿勢での作業を強いていたこと、そしてワンオペ勤務により安全な作業手順の指導や監督を怠っていたことなど、会社側には明らかな安全配慮義務違反が存在していると考えました。
交渉・調停・訴訟等の経過
当事務所の弁護士がご相談者の代理人として就任し、会社に対して不法行為もしくは債務不履行に基づく損害賠償を求める通知を送付しました。しかし、会社側の代理人からは一度「時間をいただきたい」という旨の連絡があったきり、その後は幾度となく電話や書面で催促を行っても一切の折り返しがなく、数ヶ月間にわたり放置されるという極めて不誠実な対応を受けました。
相手方との直接交渉では一向に埒が明かないと判断した弁護士は、いたずらに時間が経過することを防ぎ、早期の解決を図るため、労働局に対する「あっせん手続」の利用へと踏み切りました。あっせん申請においては、不適切な重量物の保管や作業環境の劣悪さ、ワンオペによる安全教育の欠如といった会社の義務違反を法的な観点から詳細に指摘しました。
本事例の結末
労働局でのあっせん手続において、当事務所の弁護士が事前に会社側の過失を的確かつ論理的に主張していたことが功を奏しました。
第三者であるあっせん委員(弁護士でした。)を交えた結果、膠着していた事態は急展開を迎えます。会社側は自身の非を認めざるを得なくなり、結果としてわずか1回目の期日で、会社がご相談者に対して解決金として200万円を支払うという内容で無事に合意が成立しました。
相手方の不誠実な態度に不安とストレスを抱えていたご相談者にとって、非常にスピーディーで納得のいく解決となりました。
本事例に学ぶこと
職場で生じたケガ、とりわけ「ワンオペ」のように従業員に過度な負担や危険を強いる環境下での事故は、会社の「安全配慮義務違反」として損害賠償を請求できるケースが多くあります。しかし、労働者が勇気を出して補償を求めても、本事例のように会社側がまともに取り合わなかったり、代理人を立てて時間稼ぎをしてきたりと、誠実な対応を見せない企業は決して少なくありません。
そのような壁にぶつかったとしても、決して泣き寝入りする必要はありません。交渉が滞った場合には、裁判だけでなく、柔軟かつ迅速な解決が見込める「あっせん手続」などの法的手法を専門家が適切に選択することで、状況を大きく打破することが可能です。
お仕事中のケガで後遺症に苦しみ、会社の対応に憤りやご不安を抱えられている方は、お一人で悩まず、ぜひ弁護士法人グリーンリーフ法律事務所へご相談ください。依頼者様のお気持ちに寄り添い、最善の解決策をご提案いたします。
弁護士 時田 剛志





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