紛争の内容
労災事故のご本人が工場での業務中に有害物質による中毒によりお亡くなりになりました。
当事務所は、ご遺族から会社への損害賠償の交渉事件のご依頼をいただきました。
当事務所へのご依頼前に会社から、慰謝料として約1000万円を支払うという提示がなされていました。
交渉・調停・訴訟等の経過
当方において、こちらの過失が0の前提で損害額を計算したところ、約6000万円になりましたので、この金額をまず先方に請求しました。
これに対し、先方から、当方請求額には応じかねるという回答がありました。
これを受けて、当方は、訴訟になった場合も想定して当方の過失はどれくらいが妥当かを検討しました。
裁判例等も調査した結果、当方の過失は最大で30%認定される可能性はあるということで、過失を踏まえて損害額を計算しました。
その結果、訴訟になった場合、2000万円前後で認定される可能性はあるということで、先方に対して、2000万円という金額を提案しました。
本事例の結末
その結果、先方も当方の提案を受け入れ、先方が2000万円を支払うという内容で合意を成立させることができました。
本事例に学ぶこと労災の損害賠償請求事件において、会社側がこちらの請求を争ってくることは珍しくありません。
そのような場合は、訴訟になった場合のリスク(過失割合や請求額が減額される可能性など)について、裁判例を調査する等して検討し、訴訟においてあり得る解決金額を算出することが重要です。
その金額と訴訟になった場合の時間や労力、会社の態度等を考慮して交渉することで、本件のように当初の会社の提示の2倍というような大幅に増額した金額で合意することができることもあります。
弁護士 申 景秀
弁護士 権田 健一郎





135 レビュー